こんにちは。長岡京市商工会経営支援員の小玉です。
今日は市役所前ロングヒルのパン屋さん『チョコシナ』の上野シェフをご紹介します。
少しずつ技術とお金をためながら一瞬のチャンスをものにして起業!
長く続けていくために自分と向き合い、無理をせず仲間を頼りながら頑張ってらっしゃいます。
本当にお母さん起業家は大変だなぁ!最後まで読めば、あなたも憧れのお店に一歩前進するかも!?
<シェフ紹介>
氏名 上野 直子
生年 昭和48年
出身地 長岡京市
パン好き主婦がパン屋さんに
―よろしくお願いします。ではまず、上野シェフとパンとの関わりを教えていただけますか?
(上野シェフ) 最初は大学生時代のアルバイトでした。京都大丸のポールボキューズで働いていました。当時は販売でしたので製造をしてみたいなと思っていました。もちろんこの頃はまだ「お店を持ちたい」とかは考えていませんでしたけど。で、大学を卒業してすぐに結婚して普通に事務職で働いていました。
―もう結婚ですか!?まだ、パン作ってないじゃないですか!
(上野シェフ) パンを作り出したのは、子育ての最中でした。手作りの安心なものを食べさせてあげたくて、この時期は本当にパン作りにはまっていました。それで、パンの師匠にパン作りを習ってから、生協のパン屋さんで製造として働きだしたんです。ここでは、家で作るのとは違うパン屋としての製造方法を教えてもらいました。
ついに憧れのパン屋開業!
―そして、いよいよパン屋さんの開業ですね!
(上野シェフ) いえ、この頃は実はハンドメイドにもはまっていて仕事のない時はずっとかぎ針がお友だちでした。それで、手作り市なんかに出品したりするようになったんです。
―おやおや、出口が見えなくなってきました……
(上野シェフ) その手作り市で、出店者仲間に手作りのパンをおすそ分けしてたんです。それが結構評判良くて。それでだんだんとパン屋さんを夢見るようになってきました。小さなオーブンで何度も焼いて、会場まで運ぶのも大変だし。「これ、お店もったら一度に焼けてその場で売れるし、自分の店だから私のハンドメイドと友達の作品も置いてあげられる!?」なんていうふうに考えていました。
―動機は、運搬が楽だからですか……でもかなり開業に近づきました。
(上野シェフ) そして、その時は突然やってきたんです。手作り市仲間から、知り合いのパン屋さんが閉店することになったからそのままやらないかって誘われて。私も一週間くらいは悩みましたよ。でもすぐに、どうしてもやりたい、今しかないと思って開業を決意しました。こんな時のために開業資金を少しずつ独身の頃からためていたんです。
パン作りの師匠はママ友
―上野シェフの周りにはいい人がたくさんいらっしゃったんですね。そういえば先ほど少しだけ出てきましたけど、シェフにとってのパンの師匠はどんな方なんですか?
(上野シェフ) ママ友です。たまたま公園で知り合ったママ友がパンの講師の資格はあるけど、教えてはいないという人だったので、そこにいたパン好き主婦3人で一緒に教えてもらうことにしました。
―パン人生の大きなターニングポイントですね。
(上野シェフ) それは私だけじゃなかったんです。パンを教えてくれていた友達はこれがきっかけでずっとパンの先生をすることになって、今でも滋賀で教えています。一緒に習っていた友達もパン屋さんでパートしているんですよ。
―周りの人に影響して影響されて、不思議な魅力をお持ちですね。
(上野シェフ) えー、それって変な人って言ってないですか?(笑
愛されパン屋は『チョコシナへ』
―Choco&cinnamonさんは今年大きな変化の年だったとか?
(上野シェフ) 店名が変わりました!『チョコシナ』です。私がチョコとシナモンが好きなのでチョコ&シナモンて名前にしたんですけど、みんなが『チョコシナ』と呼んで可愛がってくれるものですから。思い切って変えちゃいました。
―上野シェフらしい感じでいいと思いますよ。他にもありますか?
(上野シェフ) 改装してカフェスペースをオープンしました。もっと皆さんにゆっくりしてもらいたかったので。オープンしたときは週に2日だけの営業だったんですけど、子供たちも大きくなってきたので3日開けることができるようになりました。そこで1カ月だけ週4日営業にしてみたんですけど、これは無理でした。パンの品質が下がってはいけないですし、主婦業もありますしね。私にとっても『チョコシナ』にとっても今のベストは週3です。
―主婦業との両立は無理せず自分の力を見極めることが大切なんですね!最後にこれからの『チョコシナ』の展開を教えていただけますか?
(上野シェフ) カフェスペースは喜んでいただいているので、一層いろいろなメニューに挑戦していきたいです。あと、更に月1回くらいのペースでランチ付きのワークショップもやりたいなって思っています。
―まるで女優の篠原涼子さんのような空気感と独特の間を持った上野シェフとのお話は楽しくあっという間にお時間となりました。今日はありがとうございました。
みなさんも、カウンターでその楽しさを実感してみてはいかがでしょうか?